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インターネットの定義

一般名詞としてのインターネット(inter-net)とは、ネットワーク同士を結んで相互に通信する形態を指す。どれだけ小さくても、ネットワークをまたいで通信を行っているものはインターネットワーキングを行っていると表現する。

企業や大学は直接つながっていたり、IX(Internet eXchange)によって結ばれたりする。管理体系や設計思想の異なるネットワークが結ばれて、結果として一つの巨大なネットワークとしてふるまっているものをインターネット(the Internet)と呼ぶ。小さなネットワークの集合体に過ぎず、各ネットワークの共通点はIPを通信プロトコルとして用いているだけということに注意。(特定の組織や法人によって提供されている製品ブランドやサービスではない)

インターネットの成り立ち

インターネットの歴史とは、IP(Internet Protocol)の歴史と言い換えてもよい。IPはその名の通り、インターネットにおける通信規約を定めている。

IPはDARPA(Defence Advanded Reserch Projects Agency、アメリカ国防総省高等研究計画局)によって軍事ネットワークプロトコルとして開発された。

従来用いられて生きた電話交換回線や専用線では、交換局が破壊されてしまうと通信が不可となることから、DARPAは蓄積交換型のパケット通信プロトコルを考案した。

IPは1982年には体系化が終了し、UNIXの標準通信プロトコルとして採用されたことから普及が促進した。

当時はプロトコルの多機能化が進んでいたものの、DoDは1規格=1機能を原則化することで、新技術への対応性を確保した。

単一機能を持った多くのプロトコルの集合をプロトコルスイートと呼ぶ。

アクセス経路の発展

一般の利用者がインターネットに接続する際には、ISPを用いる。ISPは広い帯域幅を持つ基幹回線を持っており、各家庭・各企業はアクセス回線を用いて基幹回線に接続することで、通信サービスを利用する。

主なアクセス回線は次の通り

  • アナログ回線:回線速度の遅さから、利用は大幅な減少傾向。しかし、ほとんどすべての家庭や事業所で使うことができるというメリットがある。
  • ISDN:アナログ回線のリプレース技術として登場した。アナログ回線よりは高速で、電話とインターネットを同時に使えるメリットがある。現在では低速な技術となり、利用者は減少傾向。
  • CATV:CATVに加入済みの家庭であれば、比較的高速な回線を簡単に導入することができるが、加入家庭はそれほど多くない。
  • ADSL:電話で用いられない高周波数帯をデータ通信に用いる技術。伝送媒体にはアナログ回線を用いるものの、スプリッタと呼ばれる分岐装置で周波数を分離することによって、電話通信とデータ通信を同時に行うことができる。一方、ノイズに弱く周辺環境によって通信速度が著しく落ちることがある。
  • FTTH:Fiber To The Homeの略。ブロードバンドネットワークにおける、ラストワンマイル技術の本命。家庭内はイーサネットを、LAN外では光ファイバを用い、ONUで接続する。伝送距離・伝送速度共に他の技術よりも高水準で電磁波漏れによるセキュリティリスクや伝送エラーも抑えることができる。ただ、ADSLと比較すると利用エリアに制限があり、初期投資として光ファイバの引き込み工事が必要になる。

インターネットの利用形態

  • イントラネット:TCP/IPプロトコル群を用いて構成された、企業内ネットワークのこと。インターネットの爆発的な普及に伴い、IP対応機器が非常に安価になっていること、業務でインターネットを用いる場面が増大したことにより普及が進んだ。
  • インターネットVPN:伝送路としてインターネットを用いるものの、暗号化と認証によって正規のユーザ以外には通信内容を閲覧できないようにした形態。コストを抑えつつ通信の安全性を引き上げたことから急激に普及した。
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